
カブトムシの蛹の周りのスペースのことを、【蛹室(ようしつ)】といいます。
この【蛹室】というスペースは、幼虫が【蛹(さなぎ)】へ、そして蛹から【成虫】へと羽化するときにとっても大切なものです。
・幼虫が土の上で蛹(さなぎ)になっちゃった!
・幼虫が作った蛹室(ようしつ)を壊しちゃった!(幼虫はもう一度蛹室を作ることはありません)
こういったいきさつで自然の蛹室を失った場合は、「人工蛹室」を作ってあげましょう。
幼虫は蛹室が無いとうまく蛹になれなかったり、
蛹になれても、うまく成虫になれなかったりします。
それくらい、蛹室というのは大切なものなのです。
単なる空間とは思わないようにしましょう。
人工蛹室の作り方はかんたんです。
要点を押さえて作ってあげるのです。それは、
・幼虫(または蛹)のサイズに対してちょうどいい空間
・カラカラすぎず、ジトジトすぎないちょうどいい湿度
この2つのことです。
これらの条件を満たす作り方をご紹介します。
①トイレットペーパーの芯と、水で湿らせたキッチンペーパーを使う
②植物用の吸水スポンジ「オアシス」をくり抜いて水を吸わせたものを使う
③蛹専用の観察ケースを使う
④元の土を固めて、人工蛹室を作る(材料もお金もいりませんが、難しいので非推奨です)
もくじ
カブトムシ人工蛹室方法①トイレットペーパーとキッチンペーパー
この作り方は、おうちにトイレットペーパーとキッチンペーパーがあればすぐに作ることができます。
また、お金もかかりません。
ただし、何個か人工蛹室を作りたいときは、トイレットペーパーの芯が足りないときもあるでしょう。
そんなときは、トイレットペーパーの芯にこだわらなくて大丈夫です。
同じような厚みのある紙を丸めて、トイレットペーパーの芯と同じような太さに巻いて作ります。
厚紙を留めるときは、セロテープはやめましょう。
セロテープは湿気で糊がはがれてしまうためです。
ホチキスなどでしっかりと留めましょう。
トイレットペーパーの芯あるいはそれに近い手作りの芯ができたら、
芯の底に水で湿らせたキッチンペーパーを詰めます。
カブトムシ人工蛹室方法②植物用の吸水スポンジ「オアシス」をくり抜いて水を吸わせたものを使う

これが植物用吸水スポンジ(オアシス)です。
画像のオアシスはダイソー製のものです。



トイレットペーパーの芯を使ってくり抜いていきます。


オアシスは柔らかいのでトイレットペーパーでもくり抜けます(ちょっとだけ芯も変形します)

↑トイレットペーパーで大体のあたりを付けたら、スプーンなどで穴の形を整えていきます。

↑オアシスを水に浸します。
このとき、手で無理に押しこまないようにしましょう。均等に水を吸わなくなります。
自然と吸いこんでいくのを待ちます(約15分)

オアシスを入れる容器は、タッパーや虫かごなどでよいですが、
私は個別に管理したいので、同じくダイソーで買ったジュースカップを使います。



↑オアシス組とトイレットペーパー組に分けて観察していくことにしました。
カブトムシ人工蛹室方法③蛹専用の観察ケースを使う
専用の製品を購入すれば、作る手間が省けて、ある程度の安心感があります。
自作人工蛹室に移し替えて、その後…

↑人工蛹室に入れた幼虫が、前蛹になりました(蛹の一歩前の形態)。
背中にコーヒー豆のような模様が沢山できると、蛹になるまでもう少しです。

↑前蛹状態から目を離さずにしていて数時間後、無事に蛹になる瞬間を見られました!
真っ白な色の蛹はまさにその証拠です。
この画像の翌日、トイレットペーパー組も蛹になっていました。
サイズ感と湿度も問題なかったです。
蛹化大成功!
引き続き羽化までしっかりみまもっていきます


ブログノウハウランキングブログ王ランキングに参加中!BlogPeople「趣味の世界」ブログランキング