【少女まんが家志望】持ち込みレポート2009年12月

広告
イラスト講座
この記事は約6分で読めます。
広告

もくじ

広告

そもそもまんが家志望用語の「持ち込み」とは?

まんが家ってどうすればなれるのでしょう。

実はそれを名乗るための
具体的資格はありません。
ただ、そのスキルで”収入を得て職業にする” 
のであれば、

自分で描いた漫画を売らなければなりません。
最近はオンラインで発表したり、
自分でコピーして本にしたり
印刷所に原稿を入稿したりして
出来上がった本を売ることもできます。

ただ、まんが家として有名な作家は、
大手出版社と契約をして
出版社から発売される本に載り
原稿料を受け取っている
ということが多いです。

このように、出版社に契約して
原稿を載せてもらえるように
自分の描いたまんがを
読んでもらいに行くことを
「持ち込み」といいます。

営業というわけですね。

まんがの持ち込みについて
  • まず、持ち込みに行きたい雑誌の
    公式サイトや本誌の持ち込み概要を
    確認し、持込予約の連絡をする
    (電話・ネットメールフォーム等)
  • 大体の持ち込みは無料
    (交通費などはもちろん実費)
  • 持ち込み場所はその雑誌の
    編集者ビル内で行われることが多い
    (憧れの編集部に入れるチャンス!)
  • 持ち込み当日、約束の時間に
    担当いただく編集部の方と
    お会いして、原稿をその場で
    読んでいただき、その場で批評いただく。
    (ここで一定の実力があれば
    担当編集さんがつくことや
    デビューのチャンスも!?)


※この内容は2019年12月
当時の話ですので、
現在の持ち込み形態立地などと
異なる可能性があります。
「当時はこんな感じだったのか~」
くらいに思ってください。

今までは投稿持ち込みともに
少女漫画はりぼん一筋
でしたが、
このときは3社行ってまいりました。
当時の私のメモおよび
当時のホームページの
内容から再編集して
書いています。

持ち込んだ原稿の概要
  • 少女まんが家を目指し活動していた
    20代のやぴ子(PNは当時は別物)
    が描いたまんがである
  • 持ち込みは今回で人生2回目
  • 持ち込み原稿は20ページの少女まんが
    「この欲張りな左手に」
  • あらすじ:左利きの主人公が
    憧れの男子と隣の席になって・・・
アナログ原稿です。
お話を考えて、
漫画として原稿を完成させるまでに3ヶ月くらいかかりました。

一社目、K談社「なかよし」*


K談社は地下鉄階段上ってきてすぐ目に入る
お城のような建物が印象的です。
実際入るビルは縦長のほうなのですが。

ビルの向かいにマクドナルドがあるので、
休憩ポイントにいいかもしれません。
ただし結構混んでいるときは座れないかも。

来訪者カードに記入し、
受付の方に提出後、編集部のある階へ。
奥に通していただき、
原稿をみていただきました。

以下、箇条書きで批評を掲載。
(実際はもっと柔らかい感じで
丁寧にお話してくださります)

編集さん: 絵について。
ストイック。よくいえば真面目。一本調子。
もっとキラキラしてもいい。
自分の今の絵柄の
個性を活かし、
様々なジャンルを
掲載している雑誌で
自分の個性を
ひたすら追求する道もあるが、
描きたいマンガの分野が
メジャー雑誌ならば、
その雑誌の「イロ」を
研究し、絵柄を変えてでも
目指すこと。

編集さん:話について。
ちっちゃな部分の目の
付けどころや発想はいい。
ただし発想だけの面白さで
終わっている。
設定に固執するあまり
そればかりを読まされる
マンガになっている。
思いついた設定のままに
固執すると、
変なマンガになるので注意。
設定のなかに
違うエピソードを絡めるが、
ラストにまたその設定を
生かす程度、でいい。
テーマが身近なので
20P配分でも
完結はちゃんとしている。
(↑大きな変化がないまま
終わるから・・・
というのことでもある)
読者がどこをどう読んで
マンガを楽しむのかを
研究すること。

編集さん:
絵で言えば、もう一歩賞くらい。

*二社目・S学館「ちゃお」*

護国寺を後にして、神保町へ。
この後に続くS英社ビルと同じ通りにあります。
交番付近のドトールで、
遅めの昼食をとりました。

来訪者表を記入しロビーで待つ。
ドラえもんのエコカーがどんと置いてあり、
それを見たスーツを着た
おじさんが嬉しそうに写メしていました。
和みました。
編集部の方が見えて原稿を渡しました。

編集さん:絵について
古い感じ。
さっぱりしている。
典型的に描きすぎ。
男の子はまあまあ。
かわいらしさ、
いいこっぽさがでている。
吹き出しの配置に注意。
初めてマンガに触れる
世代の読者層なので、
そのあたりは漫画慣れした
世代以上に
気を遣い描くこと。

編集さん:話について
話運びのリアル感が
大人びた印象。
このテーマで
20ページいい配分。
(↑なかよしのときの
ようにきいてみた)
このテーマでよく話を
膨らませられている。
ただ、「左利き」という
題材に
はたして読者が
ここまで共感できるか。

編集さん: その時の担当の
推薦にもよるので
この場では
なんともいえない。

*S英社「りぼん」*

S学館を後にして、
予定の時間までしばらくあるので、
今度は近くのスーパーへ。
一階は野菜や日用食品、
二階はワインや紅茶、
三階がなぜかプチ100均コーナー
のあるところです。
(当時の自分には新鮮なお店でした)
大型ビルが立ち並ぶなかで
この生活感あふれるお店が良いです。
紅茶の種類が結構豊富で
見ているだけでも楽しかったです。

受付を済ませて入口すぐの半個室へ。
やがて編集部の方がみえて原稿を渡す。

編集さん:絵について
粗い。
洗練し、
繊細さや華やかさがほしい。
特に女の子。
かわいらしい感じはある。
もう少し描き込んでもいい。

編集さん:話について
アイデアと姿勢はいい。
ただ題材が左利きに
共感できる話となると
少数なので、
それ以外の多くの読者が
入って行けない。
ギミックの使い方を
考えること。
女性の投稿者は
キャンディーとか花とか、
そういった小物を
使うことに
重視してしまい
キャラが疎かになる
傾向があるので注意。
この話だと、
結局主人公が
何をしたのか、
この話を通し
伝えたい事は何だったのかが
わからない。
少女漫画においての
主人公は心の内面を重視し、
コンプレックスなどの
心の壁を乗り越える
過程を読ませてほしい。

編集さん:AかAの奨励賞くらい

広告

3社持ち込みしての総評

絵について
  • 読者世代を考慮したものへと
    改善することが先決。
  • 線に味があったり温かみがあったり
    するよりも、
    対象の世代は奇抜・華やか・人工的
    といった大人が敬遠しがちな
    方向の絵を待っている。
  • いろいろと視覚で吸収する年代なので、
    アニメ的・デジタル的なものに
    親しみと憧れを抱いている。
  • 少女漫画誌において
    視覚での好みは大きい。
  • インパクト大事。
話について
  • とにかく小奇麗にまとめる事に
    必死になって、
    娯楽として文字通り「楽しむ」という
    ことができない。
  • サラッと読んで
    何の感情もわかないうちに
    「はい、おしまい」という
    状態から脱却する。
  • 楽しませるにはどうしたらいいか、
    印象的なシーンを作るには
    どうしたらいいか研究する。
  • キャラを掘り下げ、
    乗り越えるべき壁を構築し、
    読んでもらうマンガではなく
    読みたくなるマンガにする。
広告

原稿持ち込み後、誌面での成績は・・・!?

持ち込み後の原稿は、各社の募集している
「まんがスクール」「新人賞」などに
応募する(投稿といいます)ことができます。
投稿は1つのまんがにつきどこか1社だけ。
持ち込んだ出版社に持ち込み後、
編集さんに原稿をお渡しして
スクールに回していただくこともできます。
私は3社同日中に同じ原稿を批評
していただいたので、
持ち込み後に日をあらためて郵送で投稿しました。
投稿先は、今回の持ち込みの際に
一番高評価いただいた「なかよし」です。

そして待つこと2ヶ月・・・

第478回
なかよしまんがスクール
もう一歩賞+ベストセリフ+ベストシーン
「この欲張りな左手に」20P

人生ではじめての入賞
+誌面にカット掲載となりました。

自分の絵が読んでいる雑誌に
載るって嬉しいですよね ♪
今でも当時のことは良く覚えています。

この持ち込みレポートが、
何かのお役に立ったりすれば何よりです♪

ブログ村参加中!応援ポチッとお願いします!
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村
ブログノウハウランキング
タイトルとURLをコピーしました